2011年6月6日月曜日

惜別マレー鉄道inシンガポール

人は何故鉄道に乗るのか?
そこに鉄道があるからだ。
野呂哲三は何故乗り急ぐのか?
失くなるものがあるからだ!
と言うことで、失くなる前に乗っておこうシリーズ、ついに海外篇。
7月1日でマレー鉄道のシンガポールのターミナルがタンジョンパガールから国境に近いウッドランドに移るということで、知らなきゃそれまでだが知った以上は行かねばなるまい。
イースタン・オリエンタルエクスプレスの発着日に併せて行きたかったが月1回の運行のため唯一可能性のあった土日の6月11日は前日夜の予定で断念。ギリギリまで迷ったが6/3に休みをとって決行することにした。HISのネットでチケット探すとSQで往復25000円。良いではないかと予約を入れにいくと結局燃油サーチャージその他込みで51700円。まあ許容範囲か、と便を確定。得意の0泊3日弾丸ツアー。ホテル代はかからず済む。6/2の夜行で6/3朝シンガポール着、日付は6/4に変わるがその日の夜行で朝関空戻り。
6月2日
終業後一旦家に帰り着替えてから出発。新大阪からならはるかだが、往復同じのもなんなので、難波からラピートに乗る。
 特急サザン和歌山市行
難波 20:00発 ラピートβ69号
久々のラピート。以前の大阪勤務の時は会社からの海外出張時には良く使ったもんだが。
デビュー当時は鮮烈やったなあ。鉄人28号のような顔。
関西空港 20:40着 3分遅れ
コンコースには使用済み切符を利用した切符deアートの展示。
事前にネットでチェックインし座席は確定させていたがカウンターで搭乗券を受け取る。HISの画面ではマイレージ加算不可となっていたが、正規の割引運賃のようでANAのマイル登録。マイル加算よりもゴールドステータスなのでエコノミーでもラウンジが使える方が有り難い。時間はたっぷりあるのでラウンジでビールを飲みながら過ごす。
KIX 23:30 発 SQ615 A330-300
平日の夜の便のせいか空いていて30-40%の搭乗率。昼間の便もあるので1日2便飛ばす必要有るのかと心配するほど。あるいは1晩留置く駐機料が高いのか?
SIN 6/3 5:00着 30分早く着いた。
チャンギは10年ぶり、入国するのは13年ぶり。入管手続きもスイスイ。文明国は良い。鉄道で市内に向かう。空港駅は地下駅でターミナル2と3の間に在りどちらのターミナルにも直結。
 券売機。10ドル札しか持ってなかったが受け付けないので両替してもらって購入。タンジョン・パガールまで3ドル。チケットはカード。
 表?
 裏?
1ドルがデポジットされていて降車駅の券売機に突っ込んで払い戻し手続きをすると戻ってくる。
Changi Airport 5:31発 MRT空港線(東西線East West Lineの一部)
地下駅はホームが全面ガラス張りになっていて車両は撮りにくい。
椅子はプラスチック製、イニシャル、ランニングともコストは安いのだろうが長時間座るのはしんどい。(
端から端まで乗ったら1時間はかかる)前面眺望も得られず嬉しくない車両だ。
Tanah Merah 5:38着 東西線本線に乗換
地上駅なので暑い。湿気も多いので冷えてたカメラのレンズが曇る。
Tanah Merah 5:46発
Tangeon Pagar 6:08着
歩いて10分程のKTMシンガポール駅へ。まだ暗い。
 少し大廻りしてしまった
早朝、荘厳な石造りの駅舎。柱についている彫刻は左から農業(Agriculture)、商業(Commerce)、輸送(Transport)、工業(Industry)の神さま。
 車寄せのアーチ。
 入り口
 ホール
 天井のアーチ
 きっぷ売り場。
切符はジョホールバルまでは売ってくれないと聞いてたのでクルアンまで買う。7:15発のシャトルのエコノミーで5ドル。めちゃ安いではないか。ジョホールバルまで買えないのは急行の場合でシャトルなら買えたのかもしれないなと気付く。
 これを読む限り買えるようだ。
 切符はレシートのような感熱紙。味気ない。
 時刻表
 昨日夕方の列車は運休になったようだ
 到着ホーム入り口
 ホームから見る駅舎
 停車中の客車
 ホール内にはマレーシア警察の事務所も
 マレーシアの税関事務所。国際列車の発着駅らしい雰囲気だ
 イースタン・オリエンタルエクスプレスの看板
 出発ホームの前
マレーシアの入国手続きがあるので30分前には改札必要と聞いてたが、改札が開く気配がない。入国カードも事前に記入を、との貼紙があるが置いてない。7時に漸く改札。
 改札直後のマレーシア入管
ウッズランドの検問所が出来てシンガポールの出国手続きがそちらに移管されたのでシンガポール出発前にマレーシアの入国手続きという変則的な形。出入国カードにスタンプ押したのを渡してそのまま通してくれる。パスポートに入国のスタンプは押されないことが多いと聞いていたので発車時刻も間際だしこんなもんかとホームに向かう。
 マレーシア税関。人はいない。
 到着ホームから見えた客車は8時の急行
 ホームのだいぶ先に列車が停まってる
 Kiriman Ekspresの貨車
 客車の後ろには台車に直接発電機のようなのを載せた車両を連結。大丈夫かと思う。
 Visit Malaysiaキャンペーン。建国50周年は2007年だが。
 なんと機関車がまだ連結されてない
 DL。非電化だ。
 客車内。乗車率は2割程度か
 液晶モニター。映るんやろか?
 車両は1994年の韓国現代製
車内の電気が消える。なかなか発車しない。嫌な予感が...
 向かいの急行に機関車が連結された。
急行の方が先に発車するのかもしれない。そうこうすると席をはずしていたおばさんの乗客が戻って来て何か言うと皆んなゾロゾロ降りるので付いて行く。柵のところにいる駅員は急行停車駅までなら急行で行けと誘導。急行の車両の横にいる駅員は席は無いよ、立ち席ならOKと言う。ジョホールバルまでなら1時間程度なので乗込む。
 急行車内。途中駅から乗るのか空席もあるが結構乗っている。
 トイレ
 当たり前だが和式ではなくスクワット式と言う
 こちらも1992年韓国現代製の車両
8:11 #2(列車番号) Ekspres Rakyat 11分遅れで発車
 
単線だが15分程でBukit Timah旧駅ですれ違い。
さらに15分程でウッズランドの検問所到着。ドアは手動でロックもかかってない為、現地の人は動いているうちからドアを開けて停車後即検問所に急ごうとする。
前に行って機関車を撮ろうとするとダメと制止される。そうか国境の検問所だもんな。
シンガポールの出国手続きは一番早いグループで済ませたが、結局全員済まないと乗車のゲートが開かない。待合室でクレヨンしんちゃんのTシャツを着た男の子を見かける。アジアで人気と聞いてたがこういうところで実感。結局30分程かかって9:12発車。
 すぐ海峡を渡る。2分程で橋を通過
ウッズランドから5分程でジョホールバル中央駅に到着
 ホームの向うにSLが見える
 電源車
 保線車両
 駅は空港みたいで味気ない
 旧駅舎
 南国のコロニアルな建物
 玄関
駅舎は保存され記念館を作るらしい。保存車両はDL2台とSL1台が見える。
 SL側は柵ではなく塀で撮れず(泣)
 旧駅舎の一部は貨物荷捌所として現役。
暑くて街を見物する気力もなく、シンガポールに戻るには昼間は列車がなくバスになるので10時過ぎの列車で戻ることにする。
窓口で早いやつと頼むと10時半だという。遅れているようだ。シンガポールドルは受付てくれないので両替所でマレーシアリンギットに替えてから買う。3リンギット。シンガポールからも3ドルなのでレート差でマレーシアからの方が安い。
時間があるのでSLを見ようとホームに降りるが呼び止められ先には行けない、許可証がいると言う。旅行者でちょっとSLの写真を撮るだけだからと粘るがエスコートされ待合室まで連れて行かれる。やはり国境の駅だ。
時間があるのでDaily Freshで肉まんとあんまんらしきものを買う。2.8リンギット。肉まんらしきものはカレーまん。あんまんは日本と変わらない。
出国手続きもあるのに10時20分になっても何も案内がない。10時半頃漸く改札。出国手続きではやはり入国のスタンプがないことを咎められるが説明すると隣の係官に聞いて通してくれる。また出国者が全員揃い、到着した客が全員ホームから上がるまで待たされ漸く列車に乗れる。
10:50 #27 Senandung Timuran ジョホールバルを約50分遅れで出発 
列車は夜行で寝台車も付いている。
 やはり韓国現代製
 鉄橋の横に道路橋。マレーシアに向かう車が混雑。
再び5分くらいでウッズランドの検問所へ。シンガポールの入管でマレーシアの入国スタンプがないことを咎められ別室に連れていかれる。なんでマレーシアを出国できているのにシンガポールでひっかからなければならないのだ?係官はどこかに電話してパソコンでカシャカシャして数分で解放してくれた。良く考えてみるとやはり最初のタンジョン・パガールで入国カードをきちんと提出すべきだったのだろうと反省。建物内にはマレーシアの入管用のスペースもあったのでウッズランドが始発駅になったらややこしいのは無くなるのだろう。
行きと同様30分程かかって11時半頃出発。
今度は座席車両に乗る。
 荷物スペース
 隣はビュッフェ車
 踏切その1
 踏切その2
 またBukit Timahですれ違い
 
タンジョン・パガールの手前にコンテナ貨物の駅や車庫が見える。
 奥に車庫らしき建物が見える
 鉄道の事務所らしき建物
11:55シンガポール到着
 最後尾は電源車
 前に行ってみるともう機関車は回送済み。運行は遅れるがこういうのは素早い。
 早朝とは違う雰囲気の昼間の駅
 赤茶色の屋根瓦
昼間の外観を見に一旦外へ。
昼時なので駅で飯を食うことにする。無難なものにしようとナシ・ゴレンは焼き飯やからミー・ゴレンは焼きそばやな、と見当をつけて頼む。プリンのようなのも取る。2.5と1.7で計4.2ドル。
 店の看板を見てみると、ん、破産?そうか鉄で身上をつぶすということか、狭軌地方列車の終着駅にはふさわしい。♬そして今日も1円、明日も1円、お金が逃げて行く〜
トイレも行ってみる。有料でトイレ20セント、シャワー1ドル。
 子供がシャワーで洗われていた。
13:00発の#12 Ekspres Sinaran Selatanが有るがホームの先には行けないので駅の外から見ることにする。歩いていると柵が高くない良さげな所がある。
 やはり10分程遅れて発車
次の列車は夕方になるので暑くて観光する気にもなれずエアコンの効いたMRTに乗って時間をつぶすことにする。まずは東西線の西端Joo Koonへ。タンジョン・パガールから3ドル(実質2ドル)、約35分。
 ホームと列車の長さがほぼ同じなので地上駅でも停車中の列車の顔は撮れない。
 ホーム先端から出発する列車を見れる 
 Juron Eastの東にある車両基地
Buona Vistaの東でマレー鉄道と交差。あんだけ時間が不確かだと遭遇するのは奇跡に近い。
 タンジョン・パガール方向
 ウッズランド方向
 ラッフルズ・プレイスで南北線(North South Line)に乗換え
 一駅先の南端のMarina Bay駅。工事中
 南北線を逆端のJuron Eastまで乗る
地上に出るとお決まりのスコールが。
 南北線はKranjiの西でマレー鉄道と交差
タンジョン・パガールやBukit Timahの駅は保存されるようだが線路跡はどうするのだろう?
Juron Eastまで約1時間、東西線に乗換えてタンジョン・パガールまで戻る。幸いスコールは上がっている。丁度良い雨宿りにもなった。
 夕方の駅舎
16:41着の列車がどうせ1時間くらい遅れてるだろうと17時過ぎに行ったが、出発ホームに立派な客車が停まっている。もしかしてとマークを見るとイースタン・オリエンタルエクスプレスだ。11日に来れなくなった時点で諦めたので頭から消えていたが、11日は到着日なので出発日をうっかりしていた。ベストの日で休みが取れたことになる。係員に聞くと出発は19:30。それまで駅で過ごすことにしよう。
 VIPルーム
 18:00発の#26 Senandung Timuranが入線
 機関車はまだ連結していない
 1時間以上遅れて着いた#13 Ekspres Sinaran Seltanから機関車が回送
 客車回送用に別の機関車が
 18:00 #26 Senandung Timuran出発
 運転手さんが手を振ってくれるのでこちらも返す
 食堂車に灯りがつく。
 ポスター
 お仕着せを着た乗務員が打ち合わせ。着飾ったカップルやウェディングドレスを着た花嫁さんも居て豪華列車の雰囲気。
 なんと定刻5分前に#91 シャトル到着
 機関車の回送作業
いつの間にかイースタン・オリエンタルエクスプレスに機関車が連結していた。
 18:55発の#64シャトルが入線
 こんどは貨物まで来た。
 #64シャトル用の機関車入線
 #64シャトル発車
 煙を上げて消えていく
 貨物が発車
 行ったと思ったらそのまま戻って来て出発ホームへ。
 大活躍の19109機関車。お疲れ様。
 いよいよイースタン・オリエンタルエクスプレス出発
 暗くてカメラの限界
日本だったら撮り鉄が三脚並べて混雑するだろうに他に誰もおらずシンガポール駅を十二分に堪能できた。いつかはイースタン・オリエンタルエクスプレスに乗るぞ。腹もへったが駅では暑くて食欲わかないので時間は早いが空港に向かう。その前に少し足を延ばして東西線の東端Pasir Ris駅へ。
 未乗車のCircle Lineのパンフ。
 車対比のメリットをアピールしている。
空港に9時頃到着。チェックイン前に食事
 今度は汁そばがいいなとMee Rebusのセット5.8ドル。トーストが付いている。半分の厚さに切って緑のペーストを塗ってチーズのようなのを載せて挟んでくれる。食ってみると甘い。
4時間近くもあるがカウンターに行くとチェックインできるのでそのまま出国。ラウンジでビール飲んで時間をつぶす。
SIN 6/4 1:20発 SQ618 A330-300
帰りは8割程度の搭乗率。
KIX 8:23 30分程早く着いた。
関西空港 9:16発 はるか10号 281系A609編成(クハ281-9+モハ281-17+サハ281-109+サハ281-9+モハ281-18+クロ281-9)

来た、見た、乗った‼ VENI,VIDI,VEHI   Caesar Tetuzo Noro
カエサルばりの速攻であった。
我乗る故に我在り。Veho ergo sum                     Tetuzo Descartes Noro

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